オーストリア軍パップテント

オーストリア軍ライトパップテント

オーストリア軍払い下げのパップテント(1980年製)
USパップやドイツ軍パップと同様のシェルターハーフ2枚を連結して六角形のパップテントになる。
大きな違いはナイロン製という事。
通称 “ライトパップ”
軍幕で一番軽い幕ではなかろうか。
サイズは約125×330cm(1枚)なのでベルギー軍パップと同サイズ。
色味はポーランド軍幕やノルウェー軍幕のような深いグリーンにシルバーのボタンがアクセントとなり個人的には好みである。

メリット

・ナイロン製で裏に防水コーティングされ雨に強い。(ほとんどの軍幕がコットン製)
・1枚で約600g、2枚で約1200gの超軽量テントである
・単体での使用はもちろん、コットン製のパップテントの外側に被せてフライシート内側に張るとインナーテントで使用すれば雨対策や防寒対策にも役立つ。
・嵩張らず軽いのでバックパックや車に入れておけば何かと使える一品。
・価格 1枚3000円 2枚で6000円程度。(現在価格は不明)
・濡れると幕の色味が変わり目で楽しめる。
・雨の野営が楽しくなる。
このようにメリットはたくさんある。次にデメリットを見てみよう。

デメリット

・ナイロン製なので結露する
対策フルクローズすると如実に幕の内側はベチャベチャになる。跳ね上げて風通しを良くするか、幕に当たらないように気をつけるかの二択。私は後者。

・焚き火に弱い。
対策焚き火を遠くで行うか、焚き火で空いた穴を味と捉えるかの二択になる。私は後者。

・加水分解の可能性がある。加水分解とは簡単に言うとテントが溶け出したりベタついて最悪使用できなくなる事。
対策収納する際にしっかり乾かす。高温多湿の場所に保管しない。防水剤、重曹、ワセリンなどを塗布する。(一度加水分解が始まると進行を止める事は不可。遅らせる事は可能)

・幕の年代違いで色味が若干違う。
これは軍幕あるあるの運ゲーなので仕方ない。違っても様々な色味を拝めるのでメリットと言っても過言ではない気がするが、これは人によるだろうとの事でデメリットに書かせてもらった。

使用した感想

・サイズ感はソロにはちょうどいい〜やや小さめ。長さが短いのでポールを二股化すると解決。
⬇️東ドイツ軍ポール三本使用(約105cm)⬇︎

・コットはギリギリ入るが、結露するのでシュラフは濡れる。コットなしなら大丈夫だった。
他の軍幕に混ざっても違和感のない質感で、小さい質量と軽さで荷物が大幅に減りUL化に大成功。

ライトパップのまとめ

難しく考える事はなく、この価格なら買って損する幕ではないと思う。
周りの友人にも勧めやすいので、雨の日はオーストリア軍パップ縛りで野営する計画も立てている。
1張りでもカッコよく、2張りでもなかなかの存在感だったのでこれが3.4.5張りとなればロマン溢れる光景が広がること間違いなしだ。
ネットや店頭で見かけたら是非入手して、コットンとは違う質感、その軽さに驚いてほしい。
UL化したい方、軍幕を始めたい初心者の方、既にコットン製の軍幕を持っている方も要チェックだ。
雨の野営を楽しめる最高の幕と出会えるかもしれない。

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